ポイ

ポイ。それは忍ノ者の仕業。保護とも違う、特に意味はない。
7月某日、いつものルートにて。瀕死の兜に群がる蟻。ワイルドワールドは過酷だ。そっとポイ。

数撃ちゃ当たる。外灯目掛けて一斉に飛んでくる、昆虫が光に引き寄せられるあれですね。因みに走光性には正と負があって、例えばミミズは光と真逆の方向へ潜行する、負の走光性だと。切っても切れない生物と光の関係、なるほど勉強になります。

ポイは無差別に行われる。お前らが見たものはまさしく蜃気楼、そこには何もねーぞと。路肩の隅で途方に暮れ、遅かれ早かれ人や車に引かれると。夜間に歩道を歩いてて踏んでしまった苦い経験、自分もあります。懺悔。本来は淘汰されるはずの個体、そんな生き急いだクワガタを狙います。間一髪。

コンビニついでにクワガタを拾う。しつこいけど、ここは東京の市街地。お馴染みコガネ系のようにはいきません。遭遇率はレアなカブトムシと比べても1:5ぐらい。じゃあカブト発生前は?ビンゴ、踏まれるほど飛んでやがった。
つづく